概要

経済産業省は2024年度、多様化する価値観や選択肢の広がりを踏まえ、それぞれの人が人生の岐路で主体的に進む道を選べるようサポートする「ライフデザインサービス」の創造に向けて実証事業を行いました。

学校を卒業して就職し、結婚・出産を経て子育て、そして老後を迎える。会社人生では年齢とともに昇進し、一つの会社で勤め上げる――。こうした画一的な人生設計は変化しています。学生時代に起業したり、転職したり、結婚・出産の時期も人それぞれです。

ライフデザインサービスでは、人生の岐路にまつわる様々なデータやロールモデル(事例)等の情報を提供し、個人が選択できる幅を広げます。

個人が主体的・自律的な選択をできるようになれば、それぞれに合った生き方や働き方が実現し、個人のウェルビーイングにつながると考えています。

日本は、少子高齢化や地方からの人口流出、人手不足など様々な社会課題を抱えています。しかし、学校や大学、自治体、企業など様々な場面で、人生にまつわる情報が適切に提供されることで、人生の岐路に直面した個人が納得したうえで次の一歩を踏み出せると考えています。

誰かに求められて消極的に受け入れた選択でなく、自らの判断による一歩によって、前向きに日々を過ごしていけることを期待しています。

企業の間では近年、社員のウェルビーイングが生産性向上につながり、経済を活性化する効果も示唆されつつあります。地域社会を豊かにするのも、関係する人々の幸福度に左右されます。

組織を支える一人ひとりの人生をサポートするにはどのような情報や対応が必要になるのか。本事業では、11事業者の実証を通じ、サービスの効果的なあり方や課題を検証してきました。