実例紹介
キャリア形成、そして、お金、ライフイベントまでを一気通貫で学ぶ
実証事業者:株式会社三井住友銀行
ポイント!
- 1年を40秒で歩むライフデザイン疑似体験ゲーム
- 専門家の解説動画で「婚活」から「住宅」、「介護」まで8つの専門知識を習得できる
- ファイナンシャルプランのシミュレーションで資産形成も意識
株式会社三井住友銀行が提供したライフデザインサービスは、結婚や育児、介護などにまつわる専門家の解説を動画で学べるほか、ゲームを通じて約40年間の人生を疑似体験し、さまざまなライフイベントを選択して将来をイメージできる。さらに、老後資金などファイナンシャルプランのシミュレーションもでき、オンライン上で一気通貫の学び環境がそろう。
同社は、今中計の基本方針の一つに「社会的価値の創造」を据え、人的資本経営に関して法人のお客さまをサポートする事や、従業員のみなさまのライフプラン実現をサポートする商品・サービスの提供を行っており、今後更なる拡充を目指している。

150種類のイベントが出現
同社のライフデザインゲームは、1年間を40秒で歩み人生を疑似体験する内容になっている。参加者それぞれの人生設計や資産状況に応じてライフポイントが与えられ、1年ごとに仕事と私生活の比重を決め、ポイントを割り当てる。仕事、私生活ともに「やりたいこと」と「やるべきこと」にわかれ、参加者が割り振ったポイントが「仕事力」や「経済力」「(人間)関係力」「健康力」の評価に変わる。やるべき仕事の比重が大きければ経済力は上がり健康力は下がる。私生活のやりたいことを優先すれば、経済力が下がる。さらに年齢や年代で計150種類程度のイベントが出現し、選択を求める。投資をするか、親の介護をどうするか。関係力や健康力がおろそかだと、家庭内不和の警告も出る。人生年表を振り返りながら自分の選択を考えることができる。三井住友銀行のHRアドバイザリー部の小山内崇哲グループ長は、「ライフデザインは、仕事やお金にかかわる大事な前提条件になります。イベントごとの専門知識を提供しつつ、ライフデザインを考えてほしい」と、ゲームにとどまらない専門的な情報を提供する重要性も語る。
専門家が夫婦円満の秘訣まで解説
サービスはゲームだけでなく知識の提供も大事にしている。小山内さんは「ゲームを通じてライフデザインを体感したうえで、自分ゴトとして知識を見直してもらう」と話す。「キャリア形成」とライフステージにおいて重要なイベントである「婚活」「結婚」「出産」「育児」「住宅」「リフォーム」「介護」の計8分野で専門家の解説動画を提供する。共働きやパートナーなど“結婚”の形から、夫婦円満の秘訣まで。高齢期のリフォームのあり方、介護の問題についても専門家が多様なあり方を説明する。同社の実証事業には企業7社の従業員計800人弱が参加した。サービス利用前後のアンケートでは、キャリアの展望や仕事のパフォーマンスの改善がみられたのに加え、生活をサポートする外部サービスの利用に対する前向きな考え方が増える傾向もみられたという。